岡田邦明先生からお借りしている写真集から
今日手にしたのはブラッサイの
Graffiti, Le Langage Du Mur
ブラッサイは現ルーマニアのトランシルバニア地方出身で
20世紀にパリで活躍した写真家
1933年に出版された「夜のパリ Paris de Nuit」が有名です。
このGraffiti, Le Langage Du Murは
1933年から25年以上にわたってパリの落書きを撮影した写真集
壁自体がもつ風合い、シミ、傷、穴
そして誰が描いたかわからないようないたずら書き
ひとつひとつのシミや傷、穴はバラバラのものだけれど
いたずら書きも含めてひとつの集合体として見ると
なんだか面白い落書きになっている
まるで命を吹き込まれたような感じですね。
パリの街をあまり知らない私は
パリというとなんとなくオシャレな街を想像してしてまいますが、
この写真集に掲載されている写真は
かっこつけることもなく
飾り付けることもなく
汚ければ汚いまま
現実のありのままの世界を描写し
見る人に突きつけているような気がしました。